童謡は独特の響きで、懐かしさを感じさせます。残念ながら、最近では童謡をあまり耳にしなくなりました。しかし秋になると、なんとなく思い出すのが「里の秋」。綺麗な歌ですが、実はこの歌には悲しい背景があります。歌が世に出たのが昭和20年12月24日。終戦から、わずか4ヶ月後。
 

 多くの家庭では、父親が無事に戦地から生きて帰る事が希望でした。その留守宅では、食糧難、物資不足、インフレに住宅不足。想像を絶する厳しい環境だったと思います。
 

 そのような環境の中、この「里の秋」は大ヒットしました。田舎で、囲炉裏端で栗の実を煮ながら、父親の無事帰国を待つ子供と母親を描写していますが、それが当時の多くの日本人の心をとらえたのでしょう。この歌を聴きながら、今の幸せを感謝せずにはいられません。


しずかなしずかな 里の秋
おせどに木の実の 落ちる夜は
ああ かあさんと ただ二人
栗の実にてます いろりばた

あかるいあかるい 星の空
なきなきよがもの 渡る夜は
ああ とうさんの あのえがお
栗の実たべては おもいだす

さよならさよなら 椰子の島
お舟にゆられて かえられる
ああ とうさんよ ご無事でと
今夜もかあさんと 祈ります。

                                   中村 嘉男

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里の秋*        2014. 9. 6 更新