調理に欠かせない道具は包丁ですが、実はこの包丁は、人の名前に由来しています。中国の古典『荘子』の中に出てくるお話です。

 ある時、名料理人の庖丁が魏の恵王の前で牛一頭を裁いてみせたそうです。あざやかな手つきで、みるみる内に肉が骨を離れて行きます。恵王が感嘆すると、「これは技ではございません。技を極めた上での道でございます。自然の摂理に従い、牛の体に自然に備わっている隙間隙間を切り裂いてゆく、ですから大きな骨は勿論、筋や肉が骨と絡み合っている部分でも刃こぼれする事はありません」と庖丁。

 つまり包丁とは、このような名料理人を指す言葉だったのですが、それが転じて料理人の持っている刀を指すようになったのです。ふだん何気なく使っている言葉にも深い意味があるのです。


                                   中村 嘉男

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*庖丁(ほうてい)とは*  2015. 5. 30